ギャラリーをイロトリドリのポスターや作品が彩り、プロの仕事を間近で感じられる雰囲気にワクワク!インパクトのあるイラストが特徴のポスターや、ユーモアが溢れるキャッチコピーが印象的なポスターなど、これらを手がけているのは宮崎で活躍するグラフィックデザイナーたち。今回は、宮崎のデザイン文化を長年支え続けている「宮崎グラフィックデザイナーズクラブ」さんが結成30周年と聞き、会長の萩原宏典さんにお話を伺ってきました。
【はにわ広告事務所代表・宮崎デザイナーズクラブ会長/萩原宏典さん】
えびの市生まれ。桑沢デザイン研究所卒。AVANTデザイン研究所勤務後、1988年帰宮。はにわ広告事務所を設立し現在に至る。ソニー・口リンズ、チック・コリア、マンハッタン・トランスファー、山本寛斎「RIN」、グリーン博、みやざきフラワーフェス夕、御田祭、まつりえれこっちゃ、宮崎映画祭など各種県内のイベントに関わりながらポスター制作。県立美術館、フローランテ宮崎等のロゴマーク作成。空港ビルの「宮崎の祭り」や「登りざる」などの立体造形も手がける。
手仕事から始まったデザイナーの仕事
1987年31歳の時に宮崎に帰郷し会社を設立した萩原さん。時代の変化と共に仕事の仕方にも変化がありました。
「当時のデザイン作業は全て手仕事だったのです。今のようにパソコン1台でデザイン制作が完成するのではなく、たくさんの工程を経て1枚のポスターができていたんですよ。例えば、ポスターにどんな色を使うのか全て数値で計算して色を決めて、ポスターに記載する文字を職人に依頼するのに文字の間隔を計算して数値を伝えるなど、デザインをするのに沢山の専門的な知識が必要でした。しかし30年ほど前は、印刷料にデザイン代が含まれていた時代。宮崎ではデザイナーという仕事の認知度は低く、技術力は高くても認めてもらえないと感じ悔しいと思うこともありました」
どうしたらデザイナーという仕事がわかってもらえるのだろう?という思いを、宮崎で活躍するデザイナーの松村慎一さんに相談を受け、宮崎グラフィックデザイナーズクラブがはじまるきっかけが生まれます。
「松村さんの呼びかけによって宮崎にもグラフィックデザイナーがいるんだぞ!という思いを込めて、1989年に8人で宮崎デザイナーズクラブを結成しました。最初はデザイン料金をどう認めてもらうかが課題だったので、料金表を作る話しが中心でした。それから30年間、月に1回は定例会を開き宮崎のデザインについて話したり、2年に1回、定期的にデザイン展を開催する内容を決めたりしています。最近はメンバーに若い人たちも参加してくれて活気がでていますね」
15人のデザイナーが作り出す個性の詰まった展示
30 年前から2 年に1 回、定期的にイベントを開催してきた宮崎デザイナーズクラブ。宮崎で活躍するデザイナーとお客さんが話しができたり、グラフィックデザインのものに触れる機会を作り続けています。そして今回、11 月2 日(金)より手前三十展(てまえみそてん)が開催するそうです!
「今回は宮崎デザイナーズクラブ会員15 名のデザインヒストリー『MY BEST WORK』の展示やデザイナーたちが影響を受けた本や音楽を紹介するコーナーがあります。宮崎で活躍するデザイナーの個性が引き立っている展示になっています。展示の他にも、11 月3 日(土)はゲストにセブン- イレブンのブランドコミュニケーション「近くて便利」、雨上がり決死隊のバイク王CM などを手がけるクリエイティブディレクターの永澤仁氏をお招きした講演会を開催しますよ。そして30 周年の記念として17 年ぶりにデザインデイズパーティーが復活。イベントとパーティーとどちらも沢山の方に参加していただきたいですね」
【イベント情報】
開催日:2018年11月2日(金)~10日(土)
場所:宮崎県企業局宿舎 県電ホール1F ギャラリー(住所:宮崎市旭1丁目2番2号)
時間:10:00~18:00
さらに開催期間中に同館でイベントも開催予定です(どちらも参加無料)
開催日:11月3日(土)
【第1部】事例紹介 時間:14:00~15:00
高鍋デザインプロジェクト~まちの人々+デザイナー~ブランド作り団体戦「まんぷく TAKANABE」クリエイティブチーム
【第2部】講演会 時間:15:00~17:00
セルフブランディングのすすめ 面白いもに役に立つブランディングの実践テクニック大公開!
講師:永澤仁氏 クリエイティブディレクター/コピーライター/プランナー
講演会後に、17年ぶりにデザインデイズパーティーを開催
ベルエポックカフェ(住所:宮崎市橘通東3-6-16/TEL0985-31-3777)
受付18:00 開催時間18:30~